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CORDURA®(コーデュラ)-抜群の耐久性と強度が、作業着にもスーツにも使われる理由

2021年4月16日
街中を歩いているときに、バッグやウェアなどで見かけるこのロゴ。正式名称は、CORDURA® Fabric(コーデュラファブリック)というテキスタイルブランドです。洋服やリュックにタグが付いているので、衣料品ブランドと間違えられやすいですが、耐久性・耐水性に優れた生地のブランドです。

PORTER(ポーター)、THE NORTH FACE(ノースフェイス)、Manhattan Portage(マンハッタンポーテージ)といったブランドがこぞって使用しています。クロスワーカーでもコーデュラを使ったワークウェアや、スーツが人気を集めています。耐久性の高いコーデュラのウェアなら、毎日着用しても長持ちして、コスパも良いんです。

そこで今回は、世界中で使われているコーデュラについて詳しくご紹介します!

CORDURA®(コーデュラ)って?

コーデュラはインビスタ社の登録商標で、ナイロンの7倍もの強度を持つと言われる、優れた耐久性と撥水性が特徴の繊維・生地です。元々ナイロンが持っている性質をさらに強化しているため、通常のナイロンよりも優れた耐久性を誇るのです。

最近開発された生地だと誤解されやすいのですが、実は1967年にブランド化されているので、すでに半世紀、50年以上の歴史があります。現在、コーデュラを製造販売しているインビスタ社の前身は、米国の大財閥であり化学メーカーのデュボン社。デュポン社が世界で初めて開発した合成繊維「ナイロン66」が、コーデュラのルーツです。

あのGORE-TEX®もデュポン社がきっかけになっているので、デュポン社に優秀な研究者たちが集まっていることが伺えますね。ちなみにインビスタ社はデュポン社の100%出資による子会社として、分離独立しました。その後、コーク・インダストリーズ社の完全独立子会社となったため、現在はデュポン社とは資本関係にありません。

参考記事

コーデュラの原料は特殊なナイロン

「ナイロン66(T420 Nylon 6,6 ナイロン糸)」をブランド化したことがコーデュラのスタートであり、コーデュラナイロンの原料でもあります。T420 Nylon 6,6 ナイロン糸はインビスタ社の専利品で、この特殊なナイロン糸で作られた生地だけがコーデュラです。

コーデュラはどこの工場でも作られているわけではなく、インビスタ社が認定した生地工場や生地パートナーのみしか製造できません。さらに製品表面の50%以上にコーデュラを使用していない場合は、コーデュラ製品として認められていません。

コーデュラの強さはデニールにあり!

コーデュラの特徴である強度と耐久性について欠かせない情報が、デニール(denier=d)です。コーデュラの繊維の太さ=強度を表す単位と思ってください。

デニールという単位は、デニムやタイツなどでも一般的に使われている糸の単位です。「糸が9,000メートルの長さで何グラムあるか?」というもので…

1,000d は、9,000メートルで1,000グラム(=1キログラム)の重さの糸
500d は、9,000メートルで500グラムの重さの糸
1d は、9,000メートルで1グラムの重さの糸

ということです。つまり、デニールの数字が大きければ重くて厚い、小さければ軽くて薄い糸ということです。

以下のグラフは、コーデュラナイロンと、他の繊維を比較したものです。
500デニールよりも1,000デニールの方が糸の目が詰まっていて、重く丈夫な生地です。だからと言って1,000デニールの方が優れていることばかりではありません。

同じCORDURAの500デニール生地と、1,000デニール生地を比較してみましょう。500デニール生地は、生地重量に対して丈夫で高い耐久性・耐水性があります。しかし1,000デニール生地は、500デニール生地よりも優れた耐久性・耐摩耗性を発揮しますが、重量は約2倍になります。また、織目の間隙率が多くなり耐水性が劣ってしまいます。それぞれの特性に合わせて、生地を使用することが大切です。

コーデュラの特徴は、耐久性&撥水性

  • 耐久性(高強度)
    インビスタ社の耐久性と強度のあるナイロン糸を使用しているため、コーデュラ生地は摩擦や引き裂き、擦り切れに強い生地です。
  • 撥水性
    コーデュラ生地の裏面は、「PU(ポリウレタン)加工」という透明コーティングが施されています。生地に光沢があるように見えるのは、このコーティングのためです。撥水性にも優れるので、アウトドアウェアにもよく使われています。なお、コーデュラ自体は完全防水ではありませんので、注意してください。

コーデュラはその強度と耐久性を活かし、過酷な環境下で着用するウェアの生地としてアメリカ軍をはじめとした各国の軍隊に採用されています。
引き裂きや摩耗に強く、丈夫さが必要となるワークウェアや高機能衣料・用具、アウトドアウェアやテント、デイリーユースのバッグやシューズにいたるまで、様々な製品に使用されています。

コーデュラは混紡できる!

コーデュラにはインビスタ社が特許を取得したナイロン糸が使用されていますが、他の糸(繊維)、例えば綿などと混紡したコーデュラもあります。

異なる糸と組み合わせることで、防水性・耐久性・耐摩耗性といった機能性を高め、様々なシーンで活用できる高機能生地が誕生するのです。たとえば、強度の高いコーデュラナイロンに、スペクトラファイバー(スチールの10倍の強度を持った糸)を織り込んで更に強度と耐久性を高めた生地や、夏の紫外線を防止する効果が施された生地など、様々な機能を併せ持った素材として進化させることができます。

それぞれの特性で選べるコーデュラ

代表的なコーデュラ生地を紹介します。
  • コーデュラクラシック(CORDURA® Classic Fabric)
    最もベーシックなコーデュラで、たとえばコーデュラ500なら500dのことです。
  • コーデュラP(CORDURA® 610P・305P)
    「P」はポリエステルのことで、特殊ウレタンコーティングを施した高い耐水性を併せ持ちます。
  • コーデュラスパン(CORDURA® SPAN)
    糸を液流染めしているため独特なシワ・ムラ感があり、他のコーデュラとは雰囲気の異なる風合いです。
  • N/C コーデュラRIP(CORDURA® N/C)
    コットン混紡糸を使用して、優しい質感に仕上げたリップストップ生地です。
  • コーデュラRIP(CORDURA® RIP)
    表面にシリコンコーティングを施した、ナイロンリップストップ生地です。
  • コーデュラエコ(CORDURA® ECO)
    工場から回収された製造廃棄物を再生した、環境へ配慮して製造された生地です。
  • コーデュラエコキャンパス(CORDURA® EcoMade Canvas)
    リサイクルペットボトルから作られた糸を横糸に使用し、環境へ配慮して製造された生地です。
  • コーデュラツイル(CORDURA® TWILL)
    デニムなどにも用いられる綾織りで作られていて、より耐久性の高い生地です。
  • コーデュラエアーバリスティック(CORDURA® AIR Ballistic)
    インビスタ社の商標登録である「バリスティックナイロン」を中空糸に使用し、コーデュラと合わせた生地です。

コーデュラのお手入れ

リュックやバッグなどに普段の生活でついた汚れやホコリなどは、軽くブラッシングして落としましょう。ブラッシングしても落ちない時は、水に濡らしたタオルで叩くようにして拭き取り、風通しの良い場所で日陰干ししてください。

コーデュラは強度・耐久性の強い生地ですが、リュックやバッグを洗濯機で洗うことは推奨されていません。あまり洗濯しすぎると加水分解を起こしたり、コーデュラのポリウレタン加工が剥がれて、撥水性が落ちてしまう可能性があるからです。コーデュラを使えば使うほど、加工は徐々に剥がれてしまうものですが、できるだけ長持ちするようにお手入れを工夫してみてくださいね。

コーデュラが衣服に使用されている場合は、洗濯表示に従ってケアしてください。

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