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スマート農業~ロボット技術・ICT・AIなどの先端技術で農業を変える

2020年9月2日
日本の農林水産業・食品産業分野では、担い手の減少・高齢化の進行が進み、労働力不足が深刻な問題となっています。特に、農林水産業の現場では依然として選果のように人手に頼る作業や、生産技術やトラクターの操作のようにベテラン・熟練者でなければできない作業が多く、省力化、人手の確保、負担の軽減が課題となっています。

農業では他分野からの参入を進め、これまでにない技術やノウハウを活かしてイノベーションを生み出すために、スマート農業が推進されています。日本の農業を変えるスマート農業とは何なのか。第一弾となる今回はドローンを活用したスマート農業を特集します!

スマート農業とは

ロボット技術やICT(Information and Communication Technology(情報通信技術))を活用して、農業の省力化・精密化や高品質生産を実現する等を推進する、新たな農業のことです。

最近ではAI(Artificial Intelligence(人工知能))やIoT(Internet of Things(モノのインターネット))も活用されています。スマート農業を活用することによって、農作業における省力・軽労化を更に進められる事が出来るとともに、新規就農者の確保や栽培技術力の継承等が期待されています。

例えば、人工知能による複雑な作業のロボット化として、

  1. 運動の習熟機能により、これまで機械化できていなかった果菜類や果樹の収穫等の複雑な作業のロボット化を実現
  2. 画像認識により、赤いトマトなど収穫すべきもののみを収穫

このような取り組みもされています。

スマート農業が、伝統の技を見える化

農業には伝統芸能や匠の技のように、長年の経験によって培われた技術を後輩に伝承する要素があります。スマート農業が登場する前は、熟練農家の経験が可視化されておらず、経験に基づいたコツを学ぶしかありませんでした。

そのため、新しく農業にチャレンジする人は、先輩農家に教えを請い、試行錯誤しながら長い期間をかけて技術や経験を習得していました。しかし、スマート農業によって熟練農家のスキルやノウハウがデータ化され、新規就農者は必要な生産技術が習得しやすくなっています。

また、農作業の負担軽減につながるロボット技術の導入のおかげで、若者や女性が農家を始めやすくなりました。自動走行トラクター、収穫用ロボット、傾斜地でも利用可能な草刈機など、ロボット技術を活用した様々な農作業が自動化されつつありますが、今回はドローンを使った最新技術をご紹介します。

スマート農業にはどんなものがある?〜ドローンで農業が変わる!

ドローン×農業AI

農作業の中でも農薬散布は重労働で、農作物の生育状況の確認巡回は時間もかかり、農家にとって大きな課題となっていました。アメリカなどのように広大な土地で栽培する農作物は無人ヘリコプターによる農薬散布や追肥が行われていますが、日本のように狭い土地では生産コストの方が高くなってしまいます。

しかし、農業用ドローンが開発されたことで、農作業の省力化・コスト削減につながっています。空を自在に飛行できヘリコプターよりも小型なドローンと、日本の農業の相性は良く、AIを組み込んで育成状況や収穫時期の解析、自動農薬散布などが行われています。

葉色解析サービス「いろは」

株式会社スカイマティクスが提供しているサービスで、どんな圃場でも農家の目の代わりにドローンが農地の地形を把握し、雑草判別や生育診断、収穫予測します。

農薬散布ドローンとの連携することで、雑草が検出された箇所のみに農薬を散布し、農薬費用の削減に繋がる適所散布が可能です。

露地栽培は生育状況の把握が難しく、栽培環境が天候に大きく左右されるため、巡回も大きな手間となっていましたが、「いろは」はそんな農家の手間を省き、収穫予測までしてくれます。
画像・動画・出典:株式会社スカイマティクス

日本製&農林水産航空協会認定機「飛助MG」

株式会社マゼックスが開発した「飛助MG」は、安心の日本製。かつ農林水産航空協会認定機でさらに安心…!

産業ヘリと変わらない散布性能を実現し特許取得しています。初心者でも簡単に操作でき、自動飛行や直進アシストも標準装備。プロが求める散布性能の日本製農薬散布ドローンとして、国内トップクラスの実績があります。

充実したサポートも日本企業ならではですね。
動画・出典:XAG JAPAN株式会社

中国の農業用ドローン最大手が販売 「XAIRCRAFT」

完全自動航行と完全自動散布を実現し、ドローンの操縦に特別な技術は必要ありません。空中散布システムにより簡単な操作で、平野、果樹園、山、丘など様々な環境化でも均一に農薬を散布できるそうです。日本のように山間部や斜面が多い場所でも、ドローンによる農薬散布ができるとは驚きですね。最新モデルではAndroid/iOSアプリに対応しています。

AI×IoT×Robotics「ピンポイント農薬散布テクノロジー」

株式会社オプティムが提供するピンポイント農薬散布テクノロジー。

ドローン・ロボットなどが圃場の上を飛行して撮影し、撮影された画像と、病害虫が発生している画像をAIを用いて比較判定を行い、発生地点にて農薬散布機能を駆動します。これにより、病害虫が発生している地点のみピンポイントで農薬を散布することができます。

これまで全面に散布していた農薬を、害虫がいる場所のみ必要最低限に抑えられる画期的な技術です。農薬使用量も、散布にかかる作業時間も大幅に軽減することができます。
像・動画・出典:株式会社オプティム
ロボット技術とAIを駆使した農業用ドローン、いかがでしたか?遠隔モニタリングシステムを活用したスマート農業や、農業AIツールも、今後特集する予定ですのでお楽しみに!
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