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トラック荷役作業強化から2年以上。
お使いの保護帽(セーフティーヘルメット)は大丈夫ですか?

2025年4月
ヘルメットをかぶってる人
令和5年10月からトラック荷役作業安全対策の強化により保護帽(セーフティヘルメット:以下ヘルメット)が必要となる貨物自動車が追加になってから2年以上経ちましたがお使いのヘルメットはいかがでしょうか?
ヘルメットには使用期限があり、また衝撃などを一度でも受けると使用期限前でも、新しくする必要があります。
今回はトラック荷役作業安全対策強化制作と今一度確認したいヘルメットのチェック方法をお話ししてみたいと思います。

1.トラック荷役作業安全対策強化とは

まず保護帽(セーフティヘルメット:以下ヘルメット)について簡単にご説明します。
保護帽(ヘルメット)とは、頭部損傷、あるいは頭部感電による危険を防止または軽減するために使用される保護具で、厚生労働省が定める労働安全衛生法第42条の規定に基づく「保護帽の規格」に適合したものを指します。
労働安全衛生法に定められた危険な作業場所や、これに準ずる場所での作業には、労働者の危険を防止するためにこのヘルメット着用が義務付けられています。
今までこのヘルメットは一目で危険とわかる工場や工事現場など作業場所、そして最大積載量5t以上のトラック荷役作業時に着用義務がありました。しかし令和5年10月からトラック荷役作業の安全強化対策によりヘルメットの着用が必要となる対象の貨物自動車の範囲が広くなりました。

なぜトラック荷役作業中の安全対策が強化されることになったのでしょうか?

それは陸上運業の労働災害の7割が荷役作業中に発生している点にあります。
荷役作業中の労働災害のうち墜落・転落事故が3分の1を占めており、特にトラック荷役の中の荷物シート掛け外し中に平荷台からの転落が多いとのデータがあります。
(足利労働基準監督署作成の役作業における労働災害の発生状況参照)


(4176KB)

足利労働基準監督署作成の役作業における労働災害の発生状況(PDF)

トラックからの墜落・転落事故は重篤な災害につながることが多く、毎年死傷者が発生している状況です。

その状況を改善するためにトラックでの荷役作業時における安全対策労働安全衛生規則(厚生労働省発行の省令)が改正され、より安全対策が強化されることとなりました。

もともと最大積載量が5トン以上の貨物自動車(トラック)にはヘルメット着用が必要となっていましたが、改定によりヘルメットが必要となった貨物自動車の範囲が広くなりました。
変更されたところは下記の点です。(図参照)



 ① 最大積載量が2 トン以上5 トン未満の貨物自動車であって、荷台の側面が構造上開放されているもの又は構造上 
  開閉できるもの。(平ボディ車、ウイング車等) 
            
 ② 最大積載量が2 トン以上5 トン未満の貨物自動車であって、テールゲートリフターが設置されているもの。
 (テールゲートリフターを使用せずに荷を積み卸す作業を行う等の場合は適用されません)


これに加えて貨物自動車に加えて墜落転落の危険のある作業においてはヘルメットを着用することが望ましいとされています。
保護帽が必要となるトラック一覧

ではヘルメットはどのようなものを使用すればよいのでしょうか?
墜落時保護用明記部分
使用する必要があるヘルメットは型式検定に合格した「墜落時保護用」になります。

ヘルメットは耐貫通性試験・衝撃吸収性能試験・耐電圧性試験などが行われ、これらの試験によって性能が確認されたヘルメットは、労働省の「保護帽の規格」に適合した型式検定合格品として「労検」のラベルが貼付されます。
この労検ラベルはヘルメットの内側に貼付されており、ラベルにはロットや製造年月日と一緒に「墜落時保護用」が記載されていますので確認してみましょう。


そしてこのような墜落時保護用ヘルメットは『帽体・着装体・衝撃吸収ライナー及びあごひもを持つもの』とされています。

下記の写真のように発泡スチロール製やブロックライナー(谷沢製作所)などの衝撃を吸収するライナーがついているものが墜落時保護用ヘルメットになります。
発泡スチロールの衝撃吸収ライナー
谷沢製作所のハチの巣のようなブロックライナー
このような墜落時保護用ヘルメットを使用する必要があります。
保護帽の種類と特徴についてさらに詳しく知りたい方はこちらでも説明しています。
ぜひご覧ください。

労衛法に基づく保護帽(ヘルメット)の特徴と種類

安全作業マニュアル 社団法人全日本トラック協会(8291KB)

また社団法人全日本トラック協会から出ている安全作業マニュアルがトラック荷役を安全に作業する上でとても参考なりますので、トラック荷役作業をされる方はぜひ一度ご覧になり安全対策にご活用ください。(PDF)

2.ヘルメットをチェックしましょう

これまでお話してきたトラック荷役作業安全対策強化ですが、施行されて2年以上経ちますが、
使用されているヘルメットの状態はいかがでしょうか?

お話ししてきたとおりヘルメットは命に係わる大事な保護具になるので、しっかりと使用方法を守ることがとても重要になります。
また、ヘルメットには使用期間があります。下記の表は交換の目安ですが、こちらは使用を開始してからの使用期間になります。ヘルメットは過酷な条件下で使用されることが多いので、外見に異常が認められなくても、劣化が進んでいることがあります。使用期間の長くなった保護帽は、安全のために、異常が認められなくても交換することが大切です。


材質
交換の目安
FRP製(熱硬化性樹脂)
使用期間5年以内
ABS、PC、PE製(熱可塑性樹脂)
使用期間3年以内
着装体
使用期間1年以内
さっそく、ヘルメットを確認してみましょう。

確認方法はまず、今お使いのヘルメットの内側に貼付してある労検ラベルに材質が記載されているので材質を確認して、表の交換目安期間を確認しましょう。

写真のヘルメットの材質はABS製なので、表を照らし合わせると交換目安は3年になります。
さらに、ヘルメット内部に使用開始日もご自身で記載してあると思いますので、そこから何年経っているかを確認し、期間が過ぎているものは交換されることをお勧めします。
交換期間は使用開始日からになるので製造年月日ではないことに注意します。
使用目安期間は過ぎていなかったとしても、他にもチェックが必要です。
重要なチェックポイント20が記載されたチェック表をPDFで下記添付していますので、印刷してチェックしてみましょう。
下記にヘルメットの部品名称もつけていますので参考にしてみてください。

(246KB)

そのヘルメット大丈夫ですか? ~大事な20のチェックポイント~
番号
名称

備考
1
帽体
頭部を覆う、硬いかく(殻)体
2
着装体
ハンモック
保護帽または電気用帽子を頭部に保持し、当たりを良くして衝撃を緩和する部品
3
ヘッドバンド
4
環ひも
5
衝撃吸収ライナー
発泡スチロール製等の衝撃を吸収するための部品(梱包材料ではありません)
6
あごひも
保護帽または電気用帽子が脱落するのを防止するための部品

3.まとめ

いかがでしたでしょうか?
ヘルメットをしっかりチェックして今後も安全に作業をしていきましょう。


ここでお知らせですが、さまざまなユニフォームを取り扱っているクロスワーカーのネット本店でもヘルメットが購入できるようになりました!
クロスワーカーの実店舗ではすでにヘルメットを販売していましたが、今回新たにネットでもご注文いただけることになりました。
さらに、ヘルメットのネーム加工やオリジナルデザイン加工もご注文いただけます。
ぜひ下記にリンクからクロスワーカーのネット本店のヘルメットサイトを覗いてみて下さい! 


ここまでお読みいただきありがとうございました!

ヘルメットのご購入は、クロスワーカーにご相談ください!

使用環境などのご希望をお伺いして、プロワーカー向け専門製品を数多く取扱う長年のノウハウを生かしながら、用途や機能性だけでなくコスト・納期も重視したご提案をいたします。

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